一般用医薬品の大部分をライセンスによって販売できる国家資格「登録販売者」。このブログでは、登録販売者試験に合格するために必要な知識を紹介しています。
くすりは人体にとって異物であり、リスクを伴っています。そのため、まずは医薬品の本質をよく理解し、購入者に正しく情報を伝えることが大切です。
また、薬を適正にしようしていただくための基本知識として、薬害の歴史を学んでいきます。
私たちの国、日本では、いくつか代表的な薬害訴訟があります。
1.サリドマイド訴訟
サリドマイドは催眠鎮静剤として販売されておりましたが、妊娠中の女性が使用したことで出生児に先天異常が発生し、損害賠償訴訟となった歴史があります。
1963年6月に製薬企業が、翌年12月には国が提訴され、1974年10月に和解に至りました。
サリドマイドは、妊娠している女性が摂取した場合、血液ー胎盤関門を通過して胎児に移行してしまいます。
胎児は成長過程で器官形成のため細胞分裂が活発に行われますが、血管新生が妨げられると細胞分裂が正常に行われないため先天異常を発生してしまうのです。
サリドマイドの光学異性体
血管新生を妨げる作用→S体のみ
鎮静作用→R体のみ
2.スモン訴訟
スモン訴訟は整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英語の頭文字をとってスモン)に罹患したことに対する損害賠償訴訟です。
症状は、腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身のしびれや脱力、歩行困難等になります。ときには失明に至ることもありました。
サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機に、医薬品作用被害救済制度が創設されました。
3.HIV訴訟
血友病患者がヒト免疫不全ウィルスが混入した血液凝固因子製剤の投与によりHIV感染したことに対する損害賠償訴訟です。
4.CJD訴訟
脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介して、クロイツェルト・ヤコブ病に罹患したことに対する損害賠償訴訟です。
CJDは、最近でもウィルスでもないタンパク質の一種であるプリオンが原因とされ、プリオンが脳の組織に感染し、認知症のような症状を発症し、死に至る重篤な病気です。
このように、今日の医薬品に関する制度や資格は、薬害の歴史から見ても非常に重要なものと言えます。
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