町おこし・インバウンド

訪日観光に関わる人が知るべきインバウンド用語その1

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インバウンドビジネスで覚えておくべき用語とは?

突然ですが、あなたの周りでこんな会話を聞いたことがありませんか?

A:最近、外国人増えたよね?
B:うん、すごい増えた。こないだ秋葉原行ったら外国人だらけ。

2020年の東京オリンピックに向けてインバウンド市場の盛り上がりは
とどまることを知りません。

中には「日本が日本でなくなる」なんて言う人もいるくらい
訪日外国人は増え続けています。

実際、政府も2003年のビジットジャパンキャンペーン開始以来
この施策を推し進めており、2020年には4000万人の訪日外国人を見込んでいます。

こうした流れからインバウンドビジネスに参入する人も多いと思います。

そこで、訪日観光に関わるなら必要不可欠なインバウンド用語をご紹介します。

もちろん、この記事で紹介する用語がすべてではありませんが
これから紹介する用語を人前でスラスラとしゃべれれば
あなたの株が上がる可能性は高いと思います。

ですから、ぜひこの機会にインバウンド用語を覚えてみてください。

とはいえ、インバウンド用語はたくさんありますから
何回かに分けてお伝えしていきたいと思います。

第1回目は観光の全体像から浮かぶ用語をお届けします。

観光の定義

観光という用語は、大正年間にtourismの訳語として用いられるようになりました。

世界観光機関(UNWTO)によると、ツーリズムとはレジャー、ビジネス、
その他の目的で、連続して1年を超えない期間、
通常の生活環境から離れた場所を旅行したり、
そこで滞在したりする人の活動とされています。

業務旅行なども含まれますが、
訪問国内で報酬を得るために活動するものは除外されています。

近年は、観光という用語に物見遊山的で商業的なニュアンスを感じることから
ツーリズムという用語を使用する機会が増えてきています。

まとめると、観光とは、

何かの目的を何かの目的をもって、自由なる時間で、自らの意思により、
日常生活圏から離れて楽しむ旅行

と定義できます。

観光サービス

観光の主体は旅行者です。

その旅行者が、容易・便利・快適に旅行を楽しみ満足感を得ることができるように
様々な個人・企業・組織がそのサポートをしています。

そして、その活動が観光サービスです。

観光サービスとは、旅行者が観光行動の過程において、
そのニーズに対応した商品(モノ)・サービス(コト)を提供する活動です。

グランドツアー

17世紀末から18世紀にかけて
イギリスの貴族や豊かな上流階級の子弟の学業修了時に
国際人としての教養を身につけるために行われたヨーロッパ大陸への旅行です。

今でいう修学旅行ですが、
これが近代旅行のはじまりと言われています。

オーシャンライナー

スケジュールに従って大洋を渡る定期航路です。
19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパではアメリカ観光が流行しました。

これにより、客船の高速化・大型化が進み豪華客船の人気が出てきたのです。
映画で有名なタイタニック号はその象徴かも知れません。

バカンス法

1936年にフランスで制定された法律で
すべての労働者に2週間の有給休暇取得が義務付けられています。

この法律により、有給休暇は長期滞在型旅行の需要を高め
レジャーとしての長期滞在旅行は瞬く間に浸透していきました。

マスツーリズム

戦後(第二次世界大戦後)の経済発展を背景に、
一部の富裕層だけに限られていた観光旅行が
幅広い人たちも体験できるようになった観光現象のことです。

近年は、従来型の旅行では飽き足りない旅行者のために
ニューツーリズムの需要が高まっています。

観光立国

国内の特色ある自然景観、歴史的遺産、風土、都市、レジャー施設、
食などさまざまな観光資源を整備して国内外の旅行者を誘致し、
それによる経済効果を国の経済を支える基盤にすることを言います。

観光立国推進基本計画

2012年、観光立国推進基本法に基づいて
観光立国の実現に関する基本的な計画として
新たに発表されたものです。

その基本方針は、
・震災からの復興
・国民経済の発展
・国際相互理解の増進
・国民生活の安定向上
です。

具体的に言うと、
新たなスタイルの旅を開拓し、より観光を魅力的にするとともに
若者や高齢者が観光に関心を持ち、実際に旅に出られるような
環境を整えることです。

観光・旅行に関する法律

旅行業法
旅行業等を営む者について登録制度を実施し、
あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに、
その組織する団体の適正な活動を促進することにより、
旅行業務に関する取引の公正の維持、旅行の安全の確保及び
旅行者の利便の増進を図ることを目的とする法律です。

旅館業法
旅館業の業務の適正な運営を確保すること等により、
旅館業の健全な発達を図るとともに、旅館業の分野における利用者の
需要の高度化及び多様化に対応したサービスの提供を促進と
公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的とした法律です。

国際観光ホテル整備法
ホテルその他の外客宿泊施設についての登録制度や
外客に対する登録ホテル等に関する情報提供を
促進するための措置などについて規定されている法律です。

民泊新法
この法律は、正式名称を住宅宿泊事業法と呼ばれていて
訪日旅行者が急増する中、多様化する宿泊ニーズに対応して
普及が進む民泊サービスについて、その健全な普及を図るため
事業を実施する場合の一定のルールを定めた法律です。

コンベンション法
国際観光交流を拡大する方策として
国際コンベンションを進行するための法律で
日本国内における国際会議などの開催を増加させるための誘致促進を図り
それに伴う観光その他の交流機会を充実させることが目的です。

エコツーリズム推進法
エコツーリズムを推進するための枠組みを決めた法律で
地域の自然環境の保全に配慮し、地域ごとの創意工夫を生かした
エコツーリズムを通じながら、自然環境の保全、観光振興への寄与、
地域振興への寄与、環境教育への活用を推進するものです。

観光圏整備法
観光地が広域的に連携した観光圏の整備に関する法律です。

観光・旅行に関する資格

旅行業務取扱管理者
旅行業法に定められている旅行業者及び旅行業者代理業者の営業所における
顧客との旅行取引の責任者のことです。
また、責任者となるための国家試験である旅行業務取扱管理者試験に
合格した者すなわち旅行業務取扱管理者資格取得者を言います。

ツアーコンダクター
旅行会社のパッケージツアーや団体旅行に同行し、
計画に従ってツアーが安全かつ円滑に施行されるように
交通機関や各種施設との調整や対応を行って行程を管理するとともに、
ツアー客に対する説明や窓口役となる業務を行う者を指します。

日本の旅行業法では
「旅行会社の企画旅行に同行して旅程管理業務をおこなう者」と規定されており、
原則として旅程管理主任者資格が必要です。

通訳案内士
報酬を受けて外国人に付き添い外国語を用いて
旅行に関する案内をするプロの観光ガイドのことです。

いかがだったでしょうか。

もしかすると、インバウンド用語は意外とたくさんある
と気づいた人も少なくないと思います。

もちろん、訪日観光に関わる人なら
すでに熟知しているというものもあるでしょう。

しかし、大切なのは用語を暗記することではなく
用語を上手に解釈してインバウンド市場の拡大に貢献することです。

今後もインバウンドビジネスの有益な情報をお届けしますね。

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